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「さて…じゃあ帰りますか!」
「あの…怒らないんですか?」
説教一つ無いルナに恐る恐るスズランは聞く。
「え?怒ってほしいの?」
「あ、いえ、そういうわけでは…ただ、無断でしたし、怒られるかと…」
「まぁ、私に心配かけたのは怒りたいところだけど、こうして無事なんだし…許してあげようじゃないの!」
「あ、ありがとうございます!」
笑顔でそう言ってくれたルナにスズランは頭を下げてお礼を言った。
そしてルナは苦笑いを浮かべながら頬を少しかく。
「それに…」
「それに…何ですか?」
「これからソルに怒られるスズランちゃんの姿を想像したら可哀相すぎてとても怒れないよ…」
「う…」
目を逸らしながら苦笑いを浮かべるルナの顔を見てスズランはこれから自分に起こる事に恐怖を抱いた。
「あはは!まぁ、でも――!!」
ルナの口が急に止まり、何かに気付いたかのようにある方向を見た。
様子がおかしいルナにエリスが聞く。
「どうしたんですか?ルナさん?」
「戦闘…」
「え?」
「ソル達が戦ってる!!」
「「!?」」
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