巫女と贄

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「どこへ…」 レインは三人の魔力を探しながら隊舎の周りを歩くが、周りに魔力はおろか生き物の気配すら感じない。 「遺体が無いという事は死んではいないと思うのだが…」 魔力を探しながら崩れた隊舎から少し離れた崖で佇む。 広がる綺麗な海…隊舎から時々見る空と同じくらい美しい場所… 海――。 「…!!」 レインの頭の中によぎる不安。 レインはすぐに海の中に飛び込んだ。 「(まさか…!地上では巻き込まれると思って海に…!)」 辺りを見回しながら魔力を探す。 すると微かに魔力を感じる。 「(こっちか…!)」 だが感じられる魔力が一つしか無い。 レインが泳いでいくと、視界に三人の姿がうつった。 「(なっ…!)」 そこにいた三人の中で意識があったのは… 「(エリス!私だ!)」 エリスただ一人だった。
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