巫女と贄

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「(レイン…さん…)」 エリスは辛そうにレインの放った会話術に答える。 「(まさか…ずっとこれを…!)」 これ、とはエリスが今やっている術のことだ。 倒れているルナとライズ。そしてその二人とエリス自身を包み込む水の防壁。 「(エリス!これを解け! 術が解けたと同時にお前と一緒に二人も地上にあげる!)」 「(はい…すみません…もう…限界…です…)」 その言葉とともに水の防壁が解け、三人は海の中に入る。 「(『静流』発動!)」 「ん…ん…」 むくりと起き上がるルナ。 まず視界に入ったのは心配そうにしていたレインだった。 「気付きましたか?」 「レイン…あれ?私助かって…」 「ライズも無事ですよ、エリスのおかげで…」 レインの視線の先に目を向けると、意識を失っているエリスとエリスに付いているライズがいた。 「あ~…皆無事か~…よかった~…ってスズランちゃんは?」 「…!」 レインは辛そうにルナから目を逸らした。
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