圧倒

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「そんなん『魔力探知』で見つけられなかった時からわかってたわよ…あんたは他人からの自分の見え方、匂い、魔力の性質までそこにある空間のものに変える事ができる…そうでしょ?」 「正解だよ」 「声が聞こえるのは術に制限があって、『擬態』の対象の空間に適合できない事象は通常通りの事象として起こるから…空間から声は出ないからね… そんでちゃんと物体としてあんたがそこにいるのは見え方は変えられても、『擬態』するものはあくまで空間で『人の存在』という適合できない事象があるから…どう?」 ルナがレオンの術の正体を言い切ると、拍手する音が聞こえてきた。 「凄いね、何て把握能力だ… 今まで僕以外に『擬態』を使える人にでも会ったのかい?」 「なわけないでしょ…姿だけ消せるやつには会った事あるけど、あんたみたいなのは初めてよ… それにわかった所でまだ打開策は無いしね…」 「まだ、という事は勝てるつもりでいるんですか?」 「当然!」
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