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「う…ぐ…!」
レインはゆっくりと立ち上がる。
全身の至る所に火傷と瓦礫とガラスによる切り傷ができている。
後ろには無傷の一般兵達がレインを見ている。
そう、レインは兵達を守る為に盾になりにいったのだ。
「(ここまで…か…もう魔力が…!
あれを防ぐに全て…!)」
レインは吐血し、膝を地に着ける…そこにヴィソーヴニルがゆっくりと現れた。
「そういう所も変わらないわね、巻き込んだ人間を身をていして守るなんて…これで本当に勝ち目は無くなったわね」
「元々…魔力限定されている…この状態で…勝てるなどと…思って…いない…!」
レインはふらつきながらもレーヴァテインを握り、ヴィソーヴニルと対峙する。
「馬鹿ね…」
バターン!
ヴィソーヴニルがレインに手を向けると同時に扉が勢いよく開いた。
「レイン!ヴィソーヴニル!」
「「!!」」
その声の主を見て二人は驚く。
「これはこれは『ゼノア』隊長じゃないですか…」
「ゼノア…隊長…」
「下がれ!レイン!」
ゼノアと呼ばれた男は剣を抜き、ヴィソーヴニルに向かう。
「さっき管制室からレインと見覚えのある人影を見てもしやと思ったら…本当にお前だったとはな!ヴィソーヴニル!」
「私だったらどうするんです?
元隊長!【爆姫・華剣】!」
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