応える為に。決意を胸に。

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「う…ああああああ!!」 アイムの悲痛な声。 腕を。足を。腹を。胸を。 水の弾丸が貫いていく。 「(効いてる…!やっぱり水属性の術全般が弱点!)」 エリスは追い撃ちをかけるため、さらに魔力をあげる。 「[撃ち抜くは流動の槍]! 『アクアランス』!」 「ぐっ…!」 全体を打ち抜かれ、動けないアイムの腕にさらに水の槍が当たる。 「[切り裂くは水の刃]! 『アクアカッター』!」 「ぐっ…!【炎女の吐息】!」 アイムの口から放たれた炎によってエリスの術はかき消され、エリスを襲う。 「(やっぱ下級魔法じゃ駄目か…もっと大きい術じゃないと…!)」 炎をかわし、エリスはアイムにクリスタルを向ける。 「【水剣――!」 「【魔炎化】!」 一部だけを変えていたさっきまでとは違い、アイムは体全体を炎に変えた。 「炎に…!」 エリスの周りを炎の輪が出来る。 エリスはその輪にクリスタルを振り下ろした。 「隙あり」 「!?」 振り下ろしたクリスタルを炎の輪はかわし、エリスは後ろからアイムに抱き着かれた。 「しまっ――!」 「【炎女の抱擁】」 アイムは体全体を炎に変え、エリスを赤い炎で包み込んだ。
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