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「な…!」
「どうやらオレの仲間が装置を破壊したみたいだな…あ、それとお前らのシステムも破壊されたってよ」
「ば、馬鹿な…!」
ファルスの体が震える。
先程まで追い込んでいたと言ってもいいライズに対して急に恐怖を感じていた。
「ほら、どうした?さっきまでお前が優勢だったんだ…早くオレを倒してみろよ」
「い、言われなくとも!!
(そうだ…!さっきまでは確かにこちらが優勢だった…!
レベル1の限定解除をしても魔力が上がっただけで急激な変化は無かった…!)」
魔力を溜め、ファルスは手をライズに向ける。
「【アイシク――」
「おせぇよ」
「(な…!)」
まばたきの瞬間、ファルスの視界からライズは消え、ライズに手を掴まれていた。
「らぁ!!」
ファルスの顔から鈍い音。
ライズはファルスを殴った。
「ぶっ…!」
ファルスの頭は揺れ、意識が飛びそうになる。
「どうした?ただのパンチだぜ?」
「(そんな訳あるか…!何だこの拳は…!)」
「ほら、魔術師は術の名前を言わなきゃ戦えないだろうが…よ!!」
もう一撃、ファルスの頬にライズの拳がはいる。
ファルスは鼻と口から血が大量に出ている。
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