反撃

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「人間じゃ有り得ない…? それが何だ…戦闘を持続できるリミット…そして同じ魔力の強さを持った術者の術同士のぶつかり合いでしか『魔力量』が優劣を決める場面は無い…」 「うん、例外を除いてね」 「例外…?」 レオンが不思議そうに聞くと、ルナは頷いた。 「そう、例外…今同じ魔力をの強さ持った術者の術のぶつかり合いって言ったけど…もし魔力が弱いほうに相手の何倍も魔力量があったらどうなると思う?」 「どうなる…?」 レオンには想像がつかなかった。 普通、魔力が弱いほうの魔力量が多いというのは有り得ない事なのだ。 魔力が上がればそれに比例して『魔力量』が上がるのがこの世界の常識。 したがってそんなシチュエーションはほとんど有り得ないのだ。 「何倍も魔力量を術に加えるとね…加えた量によっては相殺できるんだよ…魔力が弱くてもね」 「だが、そんな事はほとんど有り得ないだろう…『魔力量』は魔力に比例して上がっていくのが常識――」 そこまで言って嫌な予感がレオンをよぎる…何故こんな話をするのか…それを考えた瞬間、口が止まってしまったのだ。 「あ、気付いた?自分がその常識を非常識な私達に当て嵌めてるおかしさにさ…じゃあそろそろ教えてあげようか、私の『魔力量』をさ…」 レオンは聞きたくなかった。 そこから先を…それはきっと自分を絶望させるものだから。 「ブルーフェザー軍一般兵の平均『魔力量』の【3620倍】が…当時の私の計測結果だよ」
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