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「まさかこんな能力があるとは…道理で魔力で勝っているにも関わらず相殺されるわけだ…」
「……」
「お前の能力の正体は…『魔力を消す』事だな?」
「(ばれてる…!)」
スズランは苦い顔をする。
能力がどこまでばれているのか…スズランはそれが気掛かりだった。
「ただ、そこにある魔力を消すのではなく…術の構築をも消している…
それと…さっき海に兵達が落ちていたのは…お前の能力で一時的に『魔力核』の魔力を消したからだな?」
「ええ、フライヤーは『魔力核』の魔力とリンクしないと稼動できないと軍事学校で習いましたから…」
「学生時代はそんな事を教えても戦闘には役に立たないと思っていたが…こんな所で例外に会うとは…」
トールは不適な笑みを見せた。
魔力を消す事が出来る…そんな能力を前にしてトールは余裕を見せていた。
「だが、弱点がある…」
「!!」
「どんな魔力…術を消す場合にもある一定以上の魔力を使わなければ能力は発動できず、魔力にしか干渉できない為に物体に直接ダメージを与える事ができない…違うか?」
「(ばれてる…!)」
「さて、問題は魔力のほうだが…兵士達の分…そしてオレの術を消した分…もう相当能力は使ってるよな…?
あと、何回…消せるのかな?」
トールは笑みを浮かべながら、スズランにミョルニルを向けた。
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