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「な…に…?」
「……」
無傷のソル。トールには何が起こったのかわからなかった。
トールの術である雷雲の龍と鳥はソルに確かに当たったはずなのに…ソルにダメージは無かった。
「今度はどんな術を使ったんだ?
まさか二つとも当たらないとはな…流石と――」
「当たったさ」
トールの声を遮るようにソルはそう告げた。
「お前の術を直撃したよ…この状態じゃあ、かわせないし、迎撃するにも片方が限界だ」
「なら、何故貴様は無傷なんだ!
【雷雲創造】はミョルニルの術の中でもかなり攻撃力の高い術だぞ!?」
「そう、今までお前の使った術は全てミョルニルの術だ…雷属性の魔法なわけじゃない」
ソルの言っている意味がトールはよくわからない。
「そりゃ、そうだろうな…ミョルニルは数ある古代武器の中でも最高位に位置する古代武器の一つだ…雷属性の魔法とミョルニルの術では、当然ミョルニルの術ほうが強い。
そしてミョルニルをコントロールしきっているお前も流石だよ、ミョルニルは魔力のコントロールを誤ると魔力が逆流して使い手が死ぬケースも存在するというのに…」
「何が言いたい!」
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