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中々、核心を言わないソルにトールはいらつき怒声を発する。
そのトールにソルは問い掛けた。
「オレの魔武器の能力を知っているか?」
「『破壊』…だろう?現代魔武器だろうが古代武器だろうが、あらゆる魔武器とその能力をその刃で破壊する…」
「確かにオレはそう教えた…
だが、それじゃあオレはお前の術で無傷にならないよな?
動けない体では刃をお前の術に当てるのは不可能だ」
ソルの体がぴくりと動く。
核心をつかず、長く話していたのは体を動かせるようになるまでの時間稼ぎだったようだ。
「魔武器は…同じ属性の魔武器の能力を受け付けない。
知っているよな?常識だ」
魔武器は魔法とは違い、同じ属性の魔武器の能力、術をぶつけた場合無効化される。
例えば炎属性の魔武器と炎属性の魔武器が戦った場合、能力と術を撃てるには撃てるが、相手の魔武器と術者には一切影響が無い。
何故かは正確に解明されていないが、昔は魔武器の属性ごとに勢力があり、魔武器を奪われても自分の勢力に影響を及ぼさない為と仮説がたてられている。
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