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「なら、まだ続けるのか!?
この欲にまみれたくだらない戦争を!!」
「『スターライトプロジェクト』を発動させようとしたやつの言う言葉か!!」
トールのミョルニルとソルのイヴがぶつかり合う。
能力や術がイヴによって無効化されても、武器としてのぶつかり合いは可能なのだ。
「軍を潰し、あれを発動させればもう世界は争わない!
膨大な魔力が世界に降り注ぐ!
奪い合う必要がなくなるほどにな!!」
「…ふざけるなよ……!」
小さく、だが怒りの篭った声でソルは呟く。そしてそれと同時にミョルニルを弾いた。
「な…!」
「その為にスズランとユメを犠牲にするのか!お前はぁ!!」
ソルは感情を剥き出しにしてトールに怒声を浴びせる。
「さっきお前は言っただろう…
犠牲になっていく兵を見たくないと…あの言葉は偽りか!?」
「無駄な犠牲、と言ったのだ!
必要な犠牲や代償は払わなければいけない!!」
「『スターライトプロジェクト』そのものが無駄なんだ!
あれを実行しても世界は救われない…滅ぶだけだ!」
「何を言っている…!魔力が降り注ぐのに滅ぶわけがないだろう…!」
「星に魔力が無くなる」
トールはソルの言葉を聞き絶句した。ソルの表情は嘘をついているようには見えなかった。
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