春 -入学式-

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・・・・ヤバイ。 これが世に言う"一目ぼれ"か?! 彼女をみるだけで、 顔が赤くなっていくのがわかる。 「あなたは・・どうしてここに?」 少女が聞いてきた。 『迷子になって体育館にいこうとしたらさらに迷ってしまいました☆』 ・・・・・なんて言えるかぁ?! 恥ずかしい・・・。 でもどうしよう・・・。 「あ、あの、俺・・・その・・」 うっ、・・・つまった・・・。 「サボり?」 少女が覗き込んできた。 「え?!あ、いや、そうじゃなくて・・・」 「なんだ。」 「へ?」 彼女は少し寂しげな表情をした。 「サボりたいの?入学式。」 少女はうなずいた。 「・・・・一緒にサボってくれない?」 う・・・・・可愛い。 涙を拭いた後の潤んだ目で 俺の顔に覗き込んでくる。 「ダメ・・・・かな?」 ・・・・ダメだ。俺の負け。 もう完敗。 そんな攻撃反則だよ・・。 「いや・・いいよ。」 「ホントに?!」 少女の目が輝きだした。 うん。やっぱり可愛い。 .
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