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冬休みに入ってからというもの、楓が毎日の様にウチに泊まりにくるようになった。
理由はわからない。
俺も迷惑じゃないから聞いていない。
「楓…先に風呂入れば?」
「うん。ありがとう 先輩のウチのお風呂場、落ち着くから好き」
ワインでほんのりピンクに染まった楓の笑顔に胸が跳ねた。
「そうか?
入浴剤、好きなの使っていいから」
楓の言葉に動揺しそうになり、早口で告げた。
「ホント?
じゃあ…スイセンにしようかな」
温泉サークルのメンバーだけあって、俺も楓も温泉は好きだ。
なので普段の風呂にも入浴剤は欠かせない。
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