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「友ー!」
「由衣!どうしたの?」
あたしは後ろを向いて、走ってくる由衣の姿を発見する。
由衣は息を切らして、あたしの目の前に立ち止まる。由衣は深呼吸をしてから、視線をあたしに移す。
「どうしたの…って次、技術だから移動しなきゃ!」
由衣は用意を二つ持っていて、一つをあたしに、技術の用意を渡す。
そして、二人で技術室へ向かう。行く途中、由衣はこんなことを聞いてきた。
「最近友さ、よくぼーっとしてるよね」
「え?」
「なんか考えて事してるっていうか…」
自分では自覚はあまりないのだが、確かにそうかもしれない。
何か頭の中がからっぽになるみたいに、不思議な感じに襲われることがある。
あたしは、ただの疲れだろうと考えていた。
「そういえば、こんなニュース知ってる?」
由衣は突然、話題を変えてきた。あたしは、どんな?と返事を返す。
「突然、洗脳されたみたいに、人に襲い掛かってくるって事件!最近、ニュースでよくやってるじゃん!!」
そうなの?
あたしはあまり、テレビとか新聞とかは見ない派だ。
そのせいで、話題についていけない時が何度かあった。
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