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「約束‥したから」
「約束?」
「ぅん、約束。ずっと待ってるって」
私は今まで風には言わなかった約束の話しをする事にした。
私の右手の薬指にはめられたキラキラと光る指輪を見ながら。
「例え何年でも何十年でも待ってるって約束したの」
「それって七瀬先輩に言ったの?」
風がそう聞いてきたから私は苦笑いをし、首を横に降った。
「言えなかった。龍斗はもう行っちゃってたから‥だけど、私の中で決めたの」
「そっか‥やっぱり寂しいよね」
「寂しくないって言ったらウソだけど、私には指輪があるもん。これくれた時、龍斗が言ってた‥“これは俺だから、いつでもお前の傍にいる”って‥」
「そんな事言われてたんだ‥七瀬先輩ってキザね」
そう言ってまた私達は笑いあった。
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