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「やるナ…!凄いゾアレ。」
「流石ニ、退魔師“ニオス”家の当主だけのことはアル。」
「この世界の武器であそこまでアレを追い込むトハ…!」
「ダガ…ここまでダナ。」
屋根の上のウサギ二匹は人間には到底見えない視力で数キロは離れた教会の死闘に見入っていた。
竜の槍で魔物を貫き大地に降り立ったグレゴリィだったが、足首に触手が巻きつき物凄い力で廃虚の壁へ放り投げられた!
「うおおおお…!」
ドオオン!
壁が崩れて白煙が舞い上がる!
「若ッ!!」
慌てて執事が助けに向かおうとすると、遮るように家ほどはあろうかという巨大な魔物が現れた!
降り注いだ黒い雨は瞬時に集まり、再び巨大なタコのような姿を作り出していたのだ。
触手と触手が絡まりタコに見えているだけで、実体がどこにあるかはわからない。
巨大な触手が鞭のようにしなり執事を襲う!
身の丈ほどもありそうな触手が執事を飲み込もうとした時、
「トワイライトクレセント!!!」
闇の翼が執事を守り影の刃が触手を切り飛ばした!
『ギュワアアア…!』
「何と…!」
カビビは剣を魔物へ向け叫びながら向かって行った!
「…お前のせいだ!!僕の唇を、返せええええええええええ!!!」
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