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もう駄目だ…!
膝をついたカビビが観念した瞬間、大きな影がその身体を覆った。
『テケリリリリリリリリィッ!!!!』
耳をつんざく強烈な音波がズタズタにカビビをかばうグレゴリィを引き裂いていく。
「どうして…!」
「“愛”こそが全てだよハニー…!信じるモノのために身を投げるのが、騎士道なのさ。」
凄まじい音波の中で、カビビは痛みを超越したかのようなグレゴリィのうっとりした眉毛と唇の動きで“愛…”まで読み取って続きを読むのをやめた。
耳が聴こえる…!
みのりは目前で耳から血を流して執事がくず折れたのを見ただけに、自分の耳が回復したのを不思議に思った。
胸の谷間から暖かな光を感じ、見ると白いハムスターのつぶらな瞳が明るい治癒の輝きを放っていた。
ハムちゃん、あなた…!
その時、
ドオオオオン!!と目前で爆発音が鳴り響いた。
『ブォォォォ!!』
みのりがハムスターの隠された能力に目を見張った時、黒い大蛸━ショゴス━が爆発した!
崩れ傾いた鐘楼から★SWATが滑り降りてくると、手のひらの大きなコインを片手に大声でショゴスへ怒鳴った。
「この“金貨”が見えるかい?欲しいなら追ってきな!!」
『ォオオオオオオ…!!』
千切れたショゴスは元通りに再生しながら、その向きを変えると走り去る★SWATを追いかけ始めた!
「さあ来い…!」
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