教会のショゴス~「呼び出し」より~

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********************** 「着いたっ!」 ★SWATが下水道の分岐点に滑り込むと、追う触手の塊がまるで汚水の洪水のように流れこんできた。 すぐにホールの中央に触手がより固まり巨大な蛸が姿を現した。 頭部には人間らしき上半身の似姿が浮き出していた。 『ココマデダナ…!』 触手が★SWATへ襲いかかろうとした時、三方の出入口に人影が現れた。 「お前がな…!鎖を切れ!」 ガラガラガラ…ドォォォン!! 誤先生の合図でカビビがみのりがそれぞれの仕掛けを操ると、三方の出入口を止水門がシャッターのように塞ぎ退路を断った。 『ホゥ…!?』 ショゴスは巨体を巡らして取り囲む誤先生達を見回し、いきなり触手を振り回した! 誤先生が、カビビがそしてみのりが弾かれ壁に叩きつけられる! 「炎の王よ…煉獄の鞭を持てその御姿を現せ!」 『マタキサマカ…!!』 背後に炎を象った杖を操り呪文を唱えるメリルを見つけ、ショゴスが触手を飛ばす! 「フローズンパクトっ!!」 飛びかかる触手を★SWATが切り伏せる。 ショゴスが気づいた時には呪文は既に完成していたのだ。 「炎嵐焦熱烈波!!(ファイアーストーム!!)」 ホール一杯に魔神の姿をした炎の嵐が吹き荒れる!! ショゴスの全てを焼きつくし燃やし吹き飛ばしていく…!! 『コノ程度ノ魔法デ…』 炎の嵐の中ですらショゴスが再生しようとしたとき、炎の勢いが更に燃え上がり、ホールにいる全てを爆発で吹き飛ばした!! 「今だ!跳ね返せクリスタルディフェンダー!!!!」 ショゴスを囲む誤先生、みのり、カビビ、メリルをかばう★SWATの左手には握られていた小さなクリスタル━黒星から手に入れた魔法の宝石━が瞬時に増殖し魔法の盾となり、メリルが放った爆炎魔法をそれぞれが反射した!! 密閉された空間で爆発が幾度も繰り返され、地獄の釜と化したホールの中でショゴスは焼けただれなすすべなく溶けていった。 **********************
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