僕は・・・

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知ってた筈だ   どんなに願っても どんなに想っても どんなに信じても 叶わないってことくらい     君が僕にくれたのは 笑顔と楽しいお喋り     僕は君に恋をした   話して一緒に居て 笑いあって 誰よりも傍に居た     僕は君に惹かれてく     君は普通の恋をするんだよね 僕だけ君にただ恋い焦がれていくんだね     このままずっとかわらないそう思ってた     そう思っていたかった だって じゃなきゃ僕は君を諦め切れないから     お願い これ以上僕を惑わさないで? 辛いんだ 本当は君は普通の恋をする人間なんだから それが分かっているんだから お願い     僕を見ないで       放課後 テスト前で教室も 廊下も  他の教室も 部活をやっているはずのグランドも 誰もいない     何で教室なんかで寝てたんだろうか 何で君は帰ってないんだろうか     「僕を見ないで?」 「…!?」 「寝言」 「!?!?」     恥ずかし…早く帰ろう もう職員室しか明かりついてないや… 月…綺麗だ…   「悪夢?」 「…へっ!?」 「涙痕ついてる。」 「何でもねぇよ…ついてないし…あれだ…ヨダレだよ…」   帰ろう うん 帰ろう     「帰るなら一緒に帰ろう」「うん。帰ろ…!?」 「早く」 「無理無理無理無理無理一人で帰ります!!」 「敬語似合わないな」   嫌だ 今さっき夢で見た君と帰るなんて出来ない 引き止めて想いを伝えてしまうかも知れない 君は普通の恋をするんだ 巻き込んではいけないんだ嫌だ 僕は君が   「嫌いなの?」 「好きだから…っ!?」   自分が嫌いなとこ ①素直過ぎる ②単純過ぎる ③馬鹿過ぎる   「じゃあいいじゃない一緒に帰ろう」     君は僕の手を握り月明かりが照らす教室を出た
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