第一話

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「なにいっ…て…」 「浅海にあげるために前に買ってて今日取りに行ったんだよ」 「そんなの…信じられません!! どうとでも言えるじゃない!!」 浅海はそういうと俯いた それを見た晃さんはスッと立つと浅海の前にたった 「信じて 俺は浅海しか見てないよ それに今日…なんの日かわかってる?」 「えっ?」 晃さんは浅海の手を握ると立たせる 「結婚記念日」 晃さんが呟くとあっと浅海が口を押さえる 晃さんは苦笑するとポケットから何かを取り出した 「結婚して一年もたったのに指輪も買ってあげられなくてごめんね 前に食い入るように見てただろ? ずっと側にいてくれてありがとう これからもいてくれますか?」 パカッと蓋を開けるとシンプルな指輪 「これ…あっ…名前…」 「浅海の名前も入れてもらった ちなみに俺もつけてるんだよね~」 晃さんはそういうと左の手を見せる そこにはちゃんと薬指には同じ指輪がついてる 「っ…これ…つけてもらってもいいですか?」 止まらない涙を拭いながら小さく呟く 「もちろん♪」 晃さんにつけてもらった指輪を見つめて二人は幸せそうに笑った
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