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「おーいっ、イッギリスーッ」
手をぶんぶんと振り回してこちらに向かって走ってくる人影がある。
人の名前を大声で叫びやがって…………。
「はあっ、はっ、やっと追い付いたぞっ、はぁっ」
「んだよアメリカ。そんなに息切らして走ってきて。しかも大声で人の名前を叫んで」
「いやぁー、特に用はないんだけど、「じゃあな」」「いやいやちょっと待ってくれよイギリスー」
帰ろうとする俺の腕を咄嗟に掴んで引き留めるアメリカ。
「っ!んだよっ」
勢い良く振り向くとアメリカの顔が間近にあった。
思わず赤面してしまう。
「イギリス、イギリスは僕のことが嫌いかい?」
少し悲しみの入った苦笑の顔で突然言ってきたアメリカ。
「…っ!?なんだよ突然」
「だって、いつも僕が話しかけてもすぐ逃げようとするし、目を合わせてくれないじゃないか」
……っ、そ、それは………。
「そっ、それは…………」
「僕が嫌いなのかい?独立戦争をやったから……?いや、もっと前から……?」
「何で勝手に嫌いって決めつけんだよ」
俺の心は悲しみで一杯だった。
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