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俺はアメリカから見るとそんな態度を取っていたのか……。
後悔の波が不意に自分に襲い掛かってくる。
その後悔は涙となって頬へ滑り落ちた。
「イ、イギリス………?」
「っ……っく……」
思わず嗚咽が溢れる。
俯いて顔を附せている自分の顔はアメリカには見えない。
涙のせいで震える声を無理矢理抑えて言葉を紡ぐ。
「お、俺は…嫌いな奴になんか世話焼かないしっ、嫌いな奴なんか傍に来させないっ。」
涙が次から次へと溢れてくる。
「俺はっ、独立戦争をしたってっ、お、お前をっ……」
もう限界だった。涙が止まらない。
嗚咽が溢れる。
アメリカの顔を見れない。
ふわ、と自分の顔に触れたものがある。
アメリカの手だった。
「イギリス、それは本当かい?」
ものすごく優しい声だった。
俺は素直にコクッ、と頷く。
「そうか…………」
─じゃぁ平気かな─
そんなセリフが聞こえた気がしたと思えば、自分の顔に触れていた手が、いきなり身体に回される。
抱き締められた。
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