黒の色鉛筆

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『記憶』  赤い赤い夢が流れる   温かくて 美しくて どろりとした 君の中身   彼女は君を殺し、彼女を殺した   その先には何があるだろうか 身体というなの虚ろに 何が入っているのだろうか   赤い池に浮かぶのは 殺された彼女   それを見ている彼女は 美しく笑う   彼女は知っている 残ったものは冷酷で残忍な心   誰も愛せない造りものの心   大丈夫 いらないものは捨てればいい 壊れた玩具はゴミ箱へ 使えないコマは殺せばいい   歪んだ心は形を壊し 彼女を壊す   もう彼女は彼女を知らない
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