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「分かった、お前はその~何だ? 隣の勇治君だろ? 君が勇治君ならお袋の声も知ってるし。ほら、勇治君~。大好きなポテショートあげるから出ておいで~? 」
さっきとはうってかわって満面の笑みを浮かべながら猫なで声を出す大和。
どこから取り出したのか、本当に右手にはポテショートのカップ型容器が握られている。
だが、しびれを切らしたのか、それとも呆れたのか、さっきより不機嫌そうな声で大和に告げる。
『もういい! ちゃんと説明するつもりだったけどやめた! つか、勇治君って誰!? ポテショートが好きな君の隣の家の男の子は一馬だよ!? こっちはちゃんと調べてあるんだから!』
不規則な呼吸の音がきこえるところをみると、どうやら息を切らしながら呼吸を整えるべく深呼吸をしている様だ。
「ツッコミお疲れさま~」
気だるそうな低いトーンで軽く拍手をしながら、世界一心のこもっていない賛辞の言葉を送る大和。
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