未知

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 ……………………。  …………。  ……。 「ふげっ!」  奇妙な声と共に深い眠りから目を覚ます少年。  無論、大和だ。  眠そうに目を擦りながら、さっきまでもたれ掛かっていた後ろの木を支えにゆっくりと立ち上がる。  だがここで大和はひとつのことに気が付く。 「ん? なんで木?」  そう、さっきまで居た神社には外に出ない限り木はない。  ここでやっと冷静に今の状況を考える。  そして気が付く。 「ここどこ?」  ――多少パニクってしまったがとりあえず冷静に現状把握。  一言で述べるとジャングル。  本当に奥に進んだら古代の遺跡でもありそうな、映画とかでよくあるジャングルそのまんまだ。  木には何十本も蔓が巻き付いており、蛇の一匹や二匹でも出てきそうな不気味な雰囲気を醸し出している。  そしてさっきから、遠くから何かの鳴き声の様な音が一定のリズムで響いてくる。
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