転落

23/27
前へ
/49ページ
次へ
K市での新しい生活が始まった。今まで、21年間生きて来て、一番幸せな瞬間だった。穏やかに毎日が過ぎて行った。 陣痛が突然やってきた。痛みで、気を失いそうになる。 すぐに病院に行ったが、お産はまだまだですよと言われた。 でも、そばには親も誰もいない。知り合いもいないから、せめて病院が唯一の救いだった。 翌朝、男の子が生まれた! まだ、出て来ない母乳を必死に吸っていた。あなたの為に、ママは一生を捧げるからね。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

65人が本棚に入れています
本棚に追加