転落

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昔の仲間が集まって来た。 いらない! 私にはいらない! 働かない夫は、もう、只の男でしかなかった。 やはり、私が働くしか無かった。 また、息子と離れてしまう時間が長くなった。 もう、風俗は真っ平!やはり、日払いの安いスナックしか無かったが、風俗よりましだった。 すぐに店に溶け込んだ。 場末の小さなスナックだった。 ママも素人、店の女の子達も、皆素人だった。何もわからない人ばかりの店。 私は自分のいいように、店の中を掻き回した。 ママが甘えてくる。 ずる賢い目で、里美ちゃんお願い!って。 客達が持てはやす。 里美ちゃんは、こんな店に合わないね。街中のクラブのほうが似合ってるよ! あんた達に何が分るのさ!場末の安い酒場でしか飲んだ事無いくせに!
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