ある日の午後

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「あの子は赤ん坊の時に捨てられたの。  理由は、魔力があまりにも強大だったから。  …それをある魔族の女性が拾った。  それが『慈愛の魔女』メデューサだった。  彼女は少女を我が子のように愛し育てた。  子供の魔力は不安定よ。 しかも、その子の魔力は実の両親が恐れを為す程強大。  魔力は力を安定させようと近くにある強く、安定している魔力に波長を合わせようとするの。  ―子供が両親と同じ属性になりやすいのはこのためね―  そしてメデューサの強い波長に合わせたため、本来人間である彼女の波長も魔族の波長に似てしまったの。  ちなみに稀に、強力な魔力は瞳の色に影響することがあるの。  メデューサの魔力は白銀だった。だからあの子の瞳も白銀なのよ。 …とまぁ、こんなとこかしら?」
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