白雪姫と毒団子。

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「で、桃野は何処に向かってたわけ?」 コンビニで買ってもらった串団子を頬張りながら、気になってた事を聞いてみた。 お堅い両親、立派な家柄、真面目な青年。 そんな桃野太郎が、どうして家出なんかして何処に行くつもりなんだろう。 「何処に。…家出って何処かに行かなきゃいけないの?」 当たり前のような顔をしてこっちを見る桃野。 「…………」 その顔を見て、私は激しく呆れてしまった。 「そんだけ準備して用意周到な家出の癖に、まさか行き先も決まってないなんて」 友達の家とか何処か遠くの県に行ってみたいとか…普通何かしらあるじゃない。
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