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「きゃあぁぁーーー!」
誰かの叫び声が耳に残っていた。目の前が真っ暗になり、気が付くと見たことがない場所にいた。
河原。右を見ても左を見てもずっと続いてる。向こう岸も見えない。どうして自分がこんな所にいるのか解らない。だけど、当たり前の様な気がして、妙に落ち着いていた。
「でっけぇー川。ってかここ何処?」
辺りを見回しても誰もいない。あるのは目の前に川。後ろには上り坂。
坂は途中で曲がっていて、どこまで続いてるのか、登った先には何があるのか解らなかった。
高いとこに行けば何か見えるかもしれない。そう思って坂道を登る。
思ったより角度のきつい坂だった。長い坂道をゼェゼェ言いながら登り、やっと平坦な所に出た。
辺りを見回しても誰もいなかった。そして、そこには何もなかった。モヤが邪魔で川の方が全く見えない。苦労がムダになったと肩を落とした。
ここにいても仕方ない。来た道を戻ろうとした。その時、
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