出会いの春

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教室からはクラスの連中が続々と出ていく。 「シン、帰ろうぜ? 今日モデルの仕事入ってんだろ?」 とすでに立ち上がり、伸びをしながら昇は聞いてきた。 「ああ。 まぁ今日は3時からだから時間がある。 飯でも食いにいくか。」 俺は昇に答え、立ち上がり鞄を手に持った。 「マジで! お前から誘ってくるなんて珍しい。 だけど、今日金持ってきてねぇからお前の家でなんか食わせろ!」 昇は嬉しそうに言うと俺の肩に手を回してくる。 「それはいいが、肩から手を降ろせ。 暑苦しい。」 俺が不機嫌に言うと昇は慌てて手を降ろした。 「悪い悪い。 まぁさっさとシンの家に行こうぜ! 腹減りすぎてヤバイんだよ。」 昇は久しぶりに俺の家に来れるからか、気に入っている曲を口ずさみながら先に出ていった。 「ハァ………あいつのテンションは疲れる。」 俺は思わずため息と共に愚痴を吐き、あいつの後を追い家に帰った。
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