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俺は司会のテキトーさに呆れ、うつむく。
「新入生の皆さん。おはようございます。
生徒会長の葛城ナオです。」
そして、女性の声で挨拶が始まったことに気がつき、顔をあげた。
俺は壇上に立っている人を見た瞬間、体が硬直した。
壇上に立っている人の凛々しい姿、そしてその人の澄んだ瞳に俺は吸い寄せられるかのように視線を奪われた。
しばらくして、俺が呆然としている間に入学式は終わり、気が付けば教室にいた。
教室では今、HR中みたいだ。
「さっき言い忘れてたが、お前らに言うことがある。
入学おめでとう。
お前らは、この学校にいる三年の間にかけがえのないモノを手に入れることになるだろう。
さて、今日はもう終わりだ。
自己紹介とかは明日いろいろ説明する時にやってもらうから解散だ。
さっさと帰れよ!」
壇上に立っていた黒崎先生はそう言うと教室から去っていった。
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