大殺界

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「失礼します」 「あぁ。待ってたよ、大内さん」 松江専務の声に怒りは含まれていないようだ 「川田、君は下がってくれて結構だ」 そう専務が言うと秘書らしき人は 「かしこまりました」 と部屋から出ていってしまった 専務と2人きりになり気まずくなったので私から口を開いた 「先程は大変申し訳ございませんでした…スーツのクリーニング代は出させて頂きます…」 「いいんだよ、クリーニング代なんて。ただひとつお願いがあって」 …お願い? リストラ宣告された私なんかにお願い? 新しいスーツ買えとか言われたらどうしよ… 「…そのお願いとは何でしょうか?」 そう聞くと専務は今まで見たことのないくらいの笑顔でこう言った
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