黒髪と黒い・・前編

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舞台は、何の変哲もない教室。 辺りには、何の変哲もない高校生達が、それぞれ、休み時間という名の自由を満喫している。 これから、この空間が戦場になるとも知らずに… さぁ、覚悟はできた。 俺は自分の席で黙々と本を読む長い黒髪の彼女に話しかける。 「それ、おもしろいか?」 そう尋ねながら 俺は彼女のその小さな手が支える本の表紙に目をやる。 【イワンの馬鹿】 すごいタイトルだ! 「…ああ、君か」 彼女が俺を認識した。
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