君と薔薇のヴァイオリンソナタ

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  「ふぅ…」 曲が終わるのが惜しい。 目を開いて楽器を下ろす。 いつのまにか夢中になって弾いていた。 ──こんなの久しぶりだ。 ふと今の状況を思い出し、 芝生に座り込んでる彼女に目を向けた。 「すご…い…」 作り物みたいな瞳から 流れる一粒の涙。 …涙!? 「おっ おい!どうした!?どっか痛いのか!?」 「うっ…ふぇっ…」 なんか知らんが突然泣き出したんですが。 「おーい…大丈夫かぁ?」 「ふぇえん…ひっく…ぐずっ」 なんて声をかけてもひたすら泣くばかり…。 えっと… どうしたものか…。  
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