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さらさらと流れゆくその川は澄んだ赤
この川の向こうには何があるのだろう
虹色のお花畑はあるのだろうか
黒い磁石が世界を裂いてゆく戦慄の光景があるのだろうか
夢に出たあの巨塔は、今はもうないのだろうか
少年が何を思おうとも川は流れ続ける
その流れは誰にも止めることはできないのだろう
雲の上で見た世界はあまりにも単純すぎた
絶望する愚かな者のことなどあの川は気にもしないだろう
ちょっとうんこしてくる
ただいま(1時36分)
あぁ、一人の痩せ細った初老の男が川に背を向けた
赤い川に茶色の濁った色が混ざり、悪臭が漂う
ほどなくして川は澄んだ赤を取り戻した
その川はいくら汚されようとも、自らの流れで純潔を取り戻す
そんな阿呆に私はなりたい
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