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―翌朝。 『姫!起きろー!!朝だぞ、いつまで寝てるつもりだ!!』 大声で叫びながら部屋に入ってきた理事長。 その声に反応を示した琴音はのそ~っと起き上がり、寝ぼけている為に誰が来たかわからず、起こしに来た理事長を睨む。 「あ?…まだ寝るから邪魔すんな。」 そう呟くとまたボスっと布団の中に埋まる。 そして静かになったかと思うと心地よい寝息が聞こえ始めた。 理事長は今の声色と睨みに怯み、しばらく立ち尽くす。 だが我に返り、再び起こそうと試すが全く起きる気配がない。 『ハァ…そう言えば恵士の野郎が言ってやがったな…『琴音は低血圧だから起こす時は気を付けろ』とか…なるほどな、あそこの家族もよく起こせたもんだ』 理事長…基(もとい)棗は、深いため息をつき呟くと、琴音を起こしにかかった。 そして、琴音がちゃんと覚醒するまで棗は地獄を味わったとか。 ―覚醒後 「本当に申し訳ありませんでした…理事長…。」 頭を深々と下げながら謝罪している琴音に、その場に居た恍輝と風月は首を傾げていた。 『何かあったのですか?柊さん…姫が謝られるようなことでもした…と?』 風月がそう尋ねると、琴音は起きてから理事長に聞いたことをそのまま話した。 「えーっとですね、中々起きない私を理事長が起こしに来てくれたんですが…その…寝起きが悪いので…邪魔すんなって理事長を睨みながら言っちゃったらしくて…。それから、私が完璧に覚醒するまで相当地獄を味わったって聞いたので…謝罪を…」 そう琴音が言うと、理事長はこう言う 『ホント姫の親父さんが言うように怖かったぞー…あたしもびっくりだよ、年下に怖いって思っちまったからな。』
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