『招待状』

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「『魔除け』メールが欲しいなら  転送してあげるけど?」  声をかけると  彼らは弾かれたように  こちらを見た。 「え……と」 「いるの? いらないの?」  呆けている彼らを急かす。 「あっ、いる!  いるよ!  くれ!」  彼らのうちの一人が  僕に向かって手を伸ばす。 「物じゃないから  手渡しは無理でしょ。  赤外線で送るから、受信して」  ケータイを操作すると  慌てて彼らもケータイを  操作し出す。 「いや、一人でいいよね?  後は君たちで転送しあってよ。  ……じゃあ、君のケータイに」  一番近くにあったケータイに  赤外線ポートを向ける。 「あっ、きたきた!」
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