プロローグ

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4月の新学期の始まる日、ある駅前でのこと。 「何でこうなったんだっけ?」 1人の背の高い少年が息を切らせながら、力の無い声で言った。 朝の喧騒の中でも聞こえてくる、車輪の音。 「何でって…もう覚えてないの?もうセーブデータ消えたの?」 しばらくしてもう1人の少年がのんびりとした口調と優しげな表情と裏腹に辛辣な発言をする。 「いや、セーブはちゃんとしたけど…余りにも普段あり得ない状況だから…」 まぁ…普通ないだろうね 周りの人の視線が突き刺さってくるワケだし。 そんなことをぼんやりと考える少年。 どっちの少年かと言うと長身じゃない方の少年。
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