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トオルは、過去の出来事のせいで、夜、あまり眠ることが出来ない。
そのため、寝不足気味で鋭い目をしている。
ぬくぬく育った奴がする目じゃない。
大地の話では、拓と呼ばれる奴も、昔の事で、夜眠れないらしい。
そのせいか、夜遊びや女遊びをしてたとか。
(俺と同じ?)
「伸はトオルの恋人か?」
「えっ?」
伸嘉とトオルが、顔を見合わせた。
「な訳ないか。俺達と同じで、女切れたことなさそうたもんな。」
「俺は、こいつの親父に頼まれただけだ。そっち系の奴らに会わないようにな。」
大地は、トオルと似た友達がいるせいか、すぐに仲良くなった。
トオルが側にいらるないときは、大地が変わりをしてくれると約束してくれた。
夜寝ていると、遠くの方で声が聞こえた気がした。
『大丈夫だよ。どこにもいかないよ。』
トオルは、安心したのか、そのまま眠りについた。
五年ぶりの深い眠りに驚き、飛び起きた。
ベッドの横に付き添う形で寝ている伸嘉が目に入る。
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