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トオルは、養父から、全てを話してもらって、少しは眠れるようになった。
久しぶりに慎吾さんの言葉を思い出していた。
『こんな自分でも、体を張って心配してくれる人がいる。』
多分、トオルにとって養父がそんな相手なんだろう。
本音でぶつかってきてくれる。
ふと目を覚ますと、隣に伸嘉の姿があった。
夜、一緒にビデオを見ていて、そのまま寝てしまった。
「何で、こいつか傍にいると眠れるんだ?」
暫く伸嘉の寝顔を見ていると、不思議な気分になってきた。
胸がざわつき、目が一点に集中する。
小さいなりに、艶めいた赤い唇。
少しずつら自分の顔を近付けていく。
初めは、唇が触れるだけの軽いキス。
(何なっているんだ?俺は。伸嘉は男だぞ。)
トオルはそう思いながらも何故か止められなかった。
何度も唇を重ねているうちに、徐々に長いキスになっていた。
「うっん~!!」
一瞬、伸嘉の口が開いたのに気付き、舌を差し入れた。
歯列をなぞり、舌を絡ませ、深い深いキスをする。
濃厚なやつ。
トオルは、夢中で伸嘉の口腔を犯した。
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