第一話←アリス→

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「どちらを食べようかしら?」 アリスはピンクの器と水色の器、それぞれを手にとる。 「?…窮屈ね」 気が付けば不思議なことに、どんどんと周りある家具が縮んでいっている。 さっきまで横になっていたベッドは腰をかけるのが精一杯。 【部屋が縮んでる?】 【あぁ、逆ね】 アリスは焦りながら、唸りながら両手を交互に見比べる。 【大きくなって、ここを一気に壊して進む?】 ピンク色の液体が入った器をかかげる。 【小さくなって、扉を開ける?】 水色の液体が入った器をかかげる。 大きくなったところで、ここが壊れる保証は無い。 小さくなったら危険があるかもしれない。 けれど、このままにしたらドンドンドンドン大きくなって────……          ぺちゃっ そんなことを考えて背筋を冷たくさせた。  
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