耕平君の長い一日 『夜のプール』

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「ガキが……。お利口にして早く寝ろ!」 「うるっせぇなぁ、ガキガキって……! お前らだって、まだ中学生だろうが!!」 ……中学生?! 見えない。高校生かと思った。 「相変わらず、口の減らねぇガキだなぁ……!」 とりわけ恐そうなお兄ちゃんが吸っていた煙草を地面へ叩きつけ、僕たち……いや、健ちゃんに向かって来る。 「この間の続きしようか?!」 「また負けるだけだぞ!」 「誰が負けたって?!」 お兄ちゃんのぶっとい腕が、健ちゃんの坊主頭を鷲掴みにした。 「お前だよ! ばーか!」 負けじと健ちゃんも胸ぐらを掴み返す。 健ちゃんが喧嘩に勝った中学生って、この恐そうなお兄ちゃんだったの? 想像以上に喧嘩強いんだ。スゲー! 健ちゃん……!!
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