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「クソぉ……、腹立つなぁ!」
ガラス越しにこっちを睨み付ける不良たちへ、健ちゃんもまだ、目を逸らさない。
「泣くなよピー! そんなにピーピー泣くから、みんなに、『ピー』なんてあだ名つけられんだぞ!」
確かに泣き虫だから、附いたあだ名が『ピー』
だけどこの状況じゃ、僕だって泣きそうになる。
この時ほど、健ちゃんが一緒にいてくれて、心強く感じたことは無い。
ただ、原因は健ちゃんなんだけど……。
ジュースを買い終えて店外へ出た頃には、不良たちの姿は消えていた。
内心ホッとした気持ちと、逆にあの綺麗なお姉ちゃんにもう一度逢えなかった残念さで、複雑な気分……。
コンビニの駐車場で見上げる空は雲も無く、眩しい朝日が大きく顔を出していた……。
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