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結局、1時間ほど図書館にいたが、さっぱりわからなかった。調べるのを諦めて教室に戻り、進に聞こうと思っていたがすでに帰っていた。
生華「友達がいのない奴だな。~」
仕方ないので一人で帰ることにした。
生華「う~、ちょっと冷えるな。」
外に出ると、夕焼けも少し傾いてきていた。春とはいえ多少冷たい風が吹く。
生華「さっさと帰ろう。兄貴が帰ってきてなければいいけど」
僕には兄がいるが、たまに帰ってきては少々の食べ物を物色していく。兄は隣町で働き、隣町に住んでいる。ただし、料理と経済関連の経験値は0である。恋人もいないためこんな状況である。
生華「まったく、彼女の一人くらいつくれよな。何のための趣味がナンパだよ。」
言ってみて、自分が言える立場じゃないことに気づいたが今はちょっと嘆きの一つも言いたい気分だった。
生華「しかし、今日は少し、精神的に疲れたな。まあ、自分でそうなるようにした気がするけど・・・」
暇潰しに噂に首突っ込んで、根源の女に「邪魔物」というあだ名をつけられ・・・並べて嘆いてみても無駄なことだった。
生華「ふー。ん?まずい。本当に遅くなっちまう。」
僕は途中から、走って帰ることにした。あたりは、茜色から薄暗い色に染まってきていた。
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