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生華「ハックション!うー、風邪かな。でもなんか今の」
なんだか身近な人にありもしないことで噂された気がした。まあおそらくその予想は外れている(はず)。
とにかく、進に無理矢理Cクラスに行けとの命令(?)で、Cの前にいるのだが。
生華「実際問題。あっても意味ないんだよな~。べつに本人に興味があるわけじゃないし。」
ただの好奇心でここにいる。本当のことなのだから仕方ない。かと言って本人に「あなたの裏ってなんですか?」なんて聞けるほど、ぼくは空気が読めない人間じゃない。
そんなことを考えていたら急に、Cクラスの入り口が開いた。
?「・・・・・・」
出てきたのは、女子だった。入り口の前にたっている僕を見てただ呆然と無表情、無言だった。
ふいに彼女の口が動いた。
?「・・・・・・邪魔。」
生華「え?」
?「聞こえなかった?耳が悪い人間ね。邪魔って言ったのよ。邪魔物。」
生華「あ、すみません。」
とりあえず分かったことは、さっきから初対面の人間に言うとは思えない暴言をはく。・・・ではなく、顔は無表情だったが一応、無口な分けではないようだ、この女。
女子は、そのまま僕の横を通り抜けようとした。せっかくなのでこの女に薫のことを聞こうと思った。
生華「あ、あのさあ。」
?「何?」
かおの表情を変えないトレーニングでもしてるんだろうか、さっき喋った後から何一つ顔が動いていない。
生華「あの、このクラスにさ、薫瑛子っていう人がいると思うんだけど知らないか?」
?「薫瑛子はいるけど、私は知らない。じゃあね。邪魔物。」
それだけ言って、すたすた歩いて行った。彼女は、一回相手に使った呼び名をあだ名にするみたい。僕の彼女からのあだ名は『邪魔物』
生華「呼ばれるたびに、心が若干痛むな~。」
僕の周りからの経験上、あだ名というものは、半分くらいが悪口だと思うがそれでもちゃんと理由がある。ちなみに僕は、(あまり、呼んでくれる人がいないが)『生』と呼ばれている。理由は、僕は人から見て、苗字に使われている『鬼』も名前の『華』も似合わないからだそうだ。
まあ、あだ名の話しはいいとして、「あまり関わりたくない女」という印象だけ残った。名前も知らないのに。
生華「もう、いいや。入って薫の情報だけ貰って帰ろう。」
僕は、恐る恐るCクラスの入り口を開け、小声で「失礼します」といい中に入った。
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