2667人が本棚に入れています
本棚に追加
とまあ、ここでさっきの話に戻る。
「ここはね、この公式を使って──」
「ふむふむ、それでこの答を求めたあとは?」
「こんどはここにさっきのを代入してね」
「──おおっ! すげぇ、ちゃんとできた!」
「わかった?」
「おうよ! ばっちりだ。ありがとな」
「それならよかった。どういたしまして」
司、笑顔がまぶしいよ。
俺たちのやりとりを見ていた勝は呆れながら、
「お前らほんっとに勉強好きだな」
「俺は別に好きなわけじゃない」
「僕は割と好きかも」
「お前はどうなんだよ?」
「俺の人生に不要だな」
そういえば、こいつの学力ってそんなよくないんじゃ……。
「なにしに学校きてんだ?」
「さぁ? なんとなく」
学校に入っていることより入れたことのほうが不思議だよな。
この学校って偏差値高いんだぜ。
中学最後の年に一生懸命勉強したことを覚えている。
あの頃はよくやったなぁ。
なんか勉強する癖までついたし。
最初のコメントを投稿しよう!