光の方へ

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男は完全に震え上がったようで、俺を手からはなした。 「お、おい、行くぞ! こいつ、なんかやべぇぞ!」 「うっさい、どっかいってろ」 「ちっ、覚えてやがれ!」 男たちが背中を見せて情けなく去っていった。 名前さえ訊いてないんだから覚えてられるわけないだろう。 どこまで馬鹿なんだ。 あまりのバカさ加減に笑いが止まらないぜ! なんて発言するのはみっともないからやめよーっと。 ……疲れた。
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