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空は相変わらず澱んでいる。
ここ数年青空というものを見たことがない。
これも地球温暖化が激しく進行したことが原因だろうととある科学者が言っていた。
由岐哉は灰色に青みがかった短髪を揺らし、ひたすら歩く。
とにかく、今日寝るところを探さなくてはならない。
瓦礫や残っている建物との間を抜けて、1つのバーにたどり着いた。
そのバーを覗いてみれば、中には10人ほど客らしき者たちが居た。
バーのカウンターにはマスターだと思われるスキンヘッドの男。
頬から後頭部にかけて刺青が彫ってある。
「いらっしゃい、小さなお客さん。」
マスターが由岐哉に声をかけてきた。
小さな、に反応し、由岐哉はずんずんと中に歩を進め、マスターの前に立った。
「身長で全てを決めんな、俺はもうすぐ18だ。」
由岐哉がそういえば、驚いたマスターが由岐哉を見つめる。
「…わるいな、15,6歳くらいに見えたもんだからつい、」
「ごめんで済んだら警察はいらねぇよ。」
由岐哉が文句を垂れれば、そうだな、と困ったようにマスターは眉を下げた。
好き勝手話す客でざわつく店内。
由岐哉はとりあえず目の前のマスターに寝れそうな場所を聞いてみることにした。
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